CONCEPT
設立背景と目的
「ものづくり」の革新 医療からエネルギー産業、通信技術、製造改革まで
“ものづくり”を質的に転換し実現
個を活かし、資源を効率活用する、
人にやさしいサステナブル社会を目指します。
光を連携の要として、技術の信頼を支えるための学理を構築し、コヒーレントフォトン技術により“生産”をパラダイムシフトさせます。
また、産業と社会の未来ビジョンから新しい科学を創成し、個人のアイディアや技術を産・学・官と生活者の間で循環させる世界を創ります。
レーザーの発明を契機として,光科学はめざましい発展を続けています。とくに近年のレーザー光源技術の進歩により、コヒーレント光(波の位相がよくそろった光)はテラヘルツ(波長:約0.3 mm)から軟エックス線(波長:約2 nm)の領域に広がっています。これらは基礎科学のあらゆる分野で、最先端研究を牽引するツールを生み出すと共に、社会を支える基盤技術をも生み出しています。理学系研究科附属フォトンサイエンス研究機構は、この最先端光科学を通して、既存の学術分野を横断する融合科学を創ることを目的とし、2013年10月に発足しました。学内の最先端研究を連携させながら、国内外の諸機関とも連携し、フォトンサイエンスの世界拠点を東京大学に形成することを目指すと同時に、産業界との連携も進め、基礎研究の成果を活用した技術を社会に波及浸透させたいと考えています。これによって、真理を探究する基礎科学の活動が、人類社会の課題を解決し、さらに社会の変革をもたらすイノベーション創出につながるものであることを示し、基礎科学の新たな役割を社会に発信していきます。
この活動を進めるため、文部科学省の「革新的イノベーション創出プログラム」拠点のひとつとして、「コヒーレントフォトン技術によるイノベーション拠点」が、本学理学系研究科・工学系研究科に創設されました。この事業では、「個を活かす持続可能な社会」実現のため、最新のレーザー技術を駆使して、光を使ったものづくりの革新を目指すと共に、その技術を支えるための新しい光と物質の科学を創って行く所存です。